「カヌチ 黒き翼の章」感想

カヌチ 黒き翼の章(PS2)の感想です。





カヌチ白き翼の章の続編。
前編のプレストーリーは前作の感想参照。
後編である黒き翼の章は、敵国・ヤスナに連れ去られたところから始まります。
訳も分からずいきなり牢に入れられ、不安な毎日を過ごすアキとカヤナ。
どうやら王のある目的のため連れてこられたらしいが……。


今作もゲームのメインは鍛冶仕事です。
前作の面白い部分を踏襲しつつ、依頼や制作武器も増えてやり応えがアップしています。
私は引き継ぎをしたので大分ラクでしたが、新規プレイの方はちょっと厳しめのバランスかもしれません。ただその場合も、素材・武器・お金はそのまま次の周に引き継がれるので、段々ラクになってきます。
他には鍛冶の成功率を上げる金槌が買えたり、武器が売れるようになったり。
料理に成功率が表示されるようになったので、それに伴い鍋も買えるようになりました。
全体的に出来ることが増え、飽きさせない作りになったように思います。
ちびキャラが表示される(話しかけられる)ようになり、画面や心情的にも賑やかになったのも嬉しい変更点ですね。キャラクターによって動作が違っていたりするので、じっと見ているだけでもかわいいです。
立ち絵のパターンもとても多く(白黒メインキャラは私服、戦闘服、制服がある・戦闘ポーズだけでも3種類はある(もっとあったかも)・隣の人物と話している時は横向きになる等々)、時間帯によって色合いも変わったり細かい心配りが雰囲気をより良くしています。
OP・EDを含め、音楽も素晴らしい。相変わらず背景も綺麗でした。城内やオルタの門とかお気に入りです。とにかく装飾が細かい。

システム面は、既読スキップのスピードアップ&イベントスキップの追加はありがたかったです。イベントスキップのオンオフが出来る点は地味だけどとても便利でした。とにかく早く進めたい時はイベントスキップ、片手間にやりたい時は既読スキップ、というように使い分けられます。

クマヒ発見のために熟練度はあげておかねばならないようですが、一番高い金槌(レベルに関係なく成功率が100%になる)を買ってしまえば大して苦労しません。
あとは集金分のお金だけ用意しておけばOK。
おまけを全部購入するとなると莫大なお金が必要になりますが、今回はコロが産んでくれる確率が高いのでそっちに賭けるのもありです。(私の場合は3周目くらいで全部産んでくれました)
各キャラボイス+ミニドラマはどれも必聴。ボイスは甘く、ミニドラマはコミカルで面白いです。
依頼コンプリートのおまけイベントもなかなか笑わせていただきましたw
他にも、キャラごとのCGをコンプリートするとエンディング後のエピソードが見られたり、設定画面で音楽鑑賞が出来たり、おまけ要素が充実しているのはとても嬉しかったです。




次に不満な点。

まず、細かなバグが多いこと。
依頼納品後、早いボタン操作をしてしまうとフリーズする確率が高い。
監視役のちびキャラに話しかけたときに、違うキャラの台詞を話すことがある。
なぜか音声が再生されない台詞がある。(ウキツと再会したシーンでひとつ確認)
あとは細かい点になってしまいますが、テキストが少し見づらい。
既読テキストだと文字色が灰色になるので、より読みづらくなってしまいます。

あとはストーリー上の不満が少し。ネタバレになってしまうので所々反転文字にしておきます。
カヌチという設定がいまいち生かし切れていない。(キャラによっては契約すらしない場合もある
同じパターンのエンディングが多い、説明・描写不足な点がある。
特に今作から新規で始める場合、事情が分かりにくいところがあるのでは。

不満と言いますか、細かな疑問点は箇条書きにしてみます。
・翼の色がなぜ入れ替わったか。コトヒラはなぜ翼の病気にかかったか。(結局、精神面が原因だった?)
・二千年続いた諍いが片方の王を殺しただけで収まるというのは無理があるような。ヤスナはタカマハラに対する敵意が強いと言われていた(タカマハラから来たというだけで因縁を付けられる)のに、あっさり和睦しているのは違和感があります
・死者の世界であるバルハラに、なぜ不死の薬があるのか
・オウバの過去にいた「アキ」はなんだったのか。現アキの前世かと思いましたが、死者は皆バルハラに行くってことはカヌチの世界に転生はない?(選ばれし魂だけがバルハラへ、他は輪廻するというのなら分かるのですが
・オルタの門の鍵が二つに分かれた理由。
・エスタ兄弟のイミナで翼が戻った理由。
・古魔術において対価は必須なのか。明言されてはいないだけで、生き返ったキャラは皆対価を支払っているのか?(アクトEDのアキや、カスガEDのカスガははっきりしてましたが)
・カスガだけヤスナに飛ばされたのはなぜか


ルート別の感想も少し。
アクト&クラト……アクトは中盤以降、白での余裕っぷりはどこへ行ったんだというくらいの余裕の無さw
クラトは前編のちょっと情けないイメージから一転、頼もしくなったように思います。
カヤナへの恋心?に決着をつけるくだりはこっちが切なくなってしまいました。弟の幸せを願いながらも、自分の幸せもどこかで求めている……というのも切実で辛かったです。
どうせなら「今度はこの手を離さない!」的な展開が欲しかったな。


ヒノカ&ミトシ……姉の死の真相はフォローのしようがないですが、それ以外は和みルートでした。ヒノカがふと見せる相応の幼さや、ミトシがやきもちをやく様が微笑ましい。ミトシちびキャラのかわいさは異常。

カスガ&シン……どちらを選んでも気まずくなったりせず、安心して進められるルートでした。ラストは片方の幸せのために片方が犠牲になる、というエンドで切ないです。カスガは自覚すると積極的に、シンは本気になると消極的に……という対称的な2人でした。

タカミ&オウバ……軽いタカミが真剣になる瞬間がたまりません。オウバはもうちょっとときめきが欲しかったかな。どっちのルートでもタカミが消えるところで泣いてしまいます。

サナト&ウキツ……一番好きなルートでした。変わる自分を認めたくないというサナトの懊悩や、伝えておきたいのに言えないというウキツの葛藤がたまりません。サナトはあのなりと声と年で初恋っぽいのがどうしようもなく萌える。ウキツは告白時のヘタレた所を含めて実に良かった。
白からもう一回やり直したくなりましたよ。


コトヒラ&クガミ……ルートが殺伐しててびっくり。一向に距離の縮まらないアキとコトヒラが焦れったく、ラストに泣きました。翼の病気に関しても消化不良ですし、もっと救いのある展開にしようと思えば出来たのでは……最後のコトヒラにはだいぶ泣かされましたよ。・゚・(ノд`)・゚・。
クガミに関しては恋愛はなく成長を見守るって感じでしたね。


隠し1……カヤナとの関係が話のメインでしたが、狂戦士イズサミとアキの絡みは予想外でびっくりしました。
このルートでくらい、狂戦士としての自分に最後まで立ち向かって欲しかったな。


隠し2、3……セツマはなぁ……個人的にあまり好きにはなれませんでした。もっと根深い愛憎があるのかと思えば、嫉妬でキレてしまっただけというのが拍子抜け。
アメツネはハイスペックすぎる。見た目も能力も。



ボリュームは充分ありますし、キャラクターも魅力的、システムも親切で個人的にはお気に入りのソフトです。初めて聞く声優さんも多かったのですが、演技がキャラクターにぴったりでより魅力を増してくれたように思います。乙女ゲームにはあまりない絵柄も新鮮でした。
ただ、前編後編に分かれている、前→後で一部声優が変更になっている、恋愛ではないキャラもいる、人死にが多いという点から少々人には薦めにくいのが正直なところ。
エンディングが駆け足で説明不足の点がチラホラありますので、ぜひなにかの形で補完して欲しいです。色々妄想してくださいってことなのかもしれませんが……ファンディスクを希望せずにはいられないほどにハマりました。
これだけストーリーについて不満が出て来るのは、夢中になってしまった証拠なんですよね。謎や矛盾を補って余りある魅力を感じた作品であることは確かです。
ドラマCDなどの派生商品もぜひ展開して欲しいところ。





カヌチ 黒き翼の章(限定版:「ドラマCD」&「設定原画集」同梱)
アイディアファクトリー
2009-04-23

ユーザレビュー:
面白いです!私は面白 ...
酷評か?白から黒へ。 ...
システム向上細かいと ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ


この記事へのコメント

2009年05月29日 22:09
訪問です。

良かったら私のブログに来てくださいね!

仲良くしてください。

これから、ちょこちょこ遊びにきます!よろしくです

この記事へのトラックバック