「文明開華葵座異聞録」感想

文明開華葵座異聞録(PSP)の感想です。






主人公・水戸葵(名前変更可能)合気道を嗜む普通の女の子。
テストを控えたある日、幼馴染みの宗助と家の蔵掃除をしていると古い鏡を見つけます。
眺めていると鏡は突然発光し、主人公は意識を失ってしまいました。
次に目覚めたのは見覚えのない場所。
そこで出会ったのは、宗助にそっくりな男性を始めとしたレトロな服装の人達。
彼らの話を通し、主人公はどうやら明治時代へとタイムスリップしてしまったことに気づきます。
彼らは葵座という旅の一座で、とある使命を背負っているらしいのですが……。



システムはかなり快適。
スキップ機能やクイックセーブロードはもちろん、バックログの画面でもクイックセーブを挿入することができたりします。
十字キーでもメッセージ送りできたり、片手でもプレイできるのはありがたいですね。
環境設定の細かさも良かったですが、その操作一つ一つにボイスが用意されているのはびっくりしました。
なんとそれぞれ攻略キャラ全員分あります。
キャラを指定することもできますし、オフにすることもできる快適仕様です。
こういうおまけはちょっと嬉しいですね。
メディアインストールはしませんでしたが、ロードはほとんど気になりませんでした。
グラフィックも全体的に綺麗です。
イベントCGは爽やかな色合いで独特な雰囲気がありますね。
立ち絵は全身がうつる物からアップまであって、距離感があって良かった。
戦闘シーンはちょっと人形劇っぽい感じ。

時代劇をモチーフにしているのか、章の冒頭や幕間、最後にナレーションが入ります。
声優さんもうまいし、雰囲気が出ていていい。
ネーミングは水戸黄門ですが変身シーンは戦隊物、「成敗!」は暴れん坊将軍っぽいです。

声優さんはとにかく豪華です。
サイトに紹介のないサブキャラや、ちょっとしか出番のないキャラの幼少時代までメジャーな声優さんでびっくりしました。
(斎賀みつきさん、下野紘さん、代永翼さん、釘宮理恵さん、茶風林さん、天野由梨さん等)
あとは、各キャラキスシーンがあるのですが、吐息やテキストがエロいのは聞き所といっていいんでしょうか。
なぜそこにこだわったんだよ! と思わず突っ込んでしまうw
いやまぁさすがプロですから上手いんですけど。上手いから、というか。
エンディングは、帰還・残留どちらも用意されているのが嬉しかったです。
(ちなみにキャラごとにどちらもクリアするとキャストコメント、全種クリアするとコンプ一枚絵が見られます)
CG閲覧ではキャラクターのコメントが聞ける点も良かった。
キャラプロフィールの項目も一つずつコメントしてくれますし、ボイスの面では充実していたように思います。



次に惜しい点。

まず、選択肢の可否が分かりづらい。
高いと残留、低いと帰還になる(誠司は逆?)ようですが、埋めるのに結構手こずりました。スキップ機能は快適なので、時間自体はあまりかかっていませんが。
その割りには意味の分からないダジャレ選択肢なんかがあったり……いや、楽しみましたけどw
一枚絵も全員どちらのエンディングにも用意して欲しかった。(どちらもあるのは剣助のみ)

シナリオは、キャラクター選択タイプの完全個別仕様なのに話の筋はまったく同じ。
会話やイベントのメインが変わるだけです。
行く場所・そこで起きる事件・どう解決するかも一緒なので、個別にする理由が分からない。
これなら共通にしてしまった方が良かったのでは。同じような会話でも既読スキップができないので、却ってストレスがたまりました。
少なくとも完全個別シナリオを期待するとがっかりします。
攻略ルートキャラ以外の秘密が、さらっと明らかになってしまうのはいかがなものかと。
(鬼格と陽太は仕方ないとしても、淋と七巳、誠司の過去はどのルートでも大体分かってしまいます)

内容についてですが、設定はかなりおいしいのに充分活かされていない印象。
ハッチの触れたいけど触れられないという設定は、気持ちを確認して両思いになったけど……というシチュエーションでこそ活きるのに!
誠司にしても唯一の敵方なのに、一目惚れに近いってどういうことよ。
数回しか会っていないのにいつの間にか両思いになっているので、敵味方に離ればなれという切なさが伝わってこなかった。
恋愛ゲームは「好きになる、距離が近づく過程」が見所なはずなのに、全体的に飛ばし気味。
他のキャラクターも「なんでいきなりキス!?」「いつのまに主人公は好きになってたの!?」という場面が多いです。特に前者が致命的なキャラが。
キスという行為は、そこに至るまでの経緯や気持ちがあってこそ萌えるんです。
むしろキスシーンなんてなくても、そこがしっかり描写されていれば充分萌えるのになあ。

クリア後の小噺も「これクリア後にする必要はあったのか?」という本編中のこぼれ話的な内容です。
いや、小噺という名称的にはあってるんですけど。
そしてここでもシチュエーションは一緒で会話のメインが変わるだけ、という仕様。
(剣助・誠司、淋・陽太、鬼格・七巳、でそれぞれ同じシチュ・イベントグラフィック)

そして重要なのが、公式サイトでは密と宝船、諭吉も攻略キャラクターのように並んでますが、攻略できないこと。
サブキャラクターと書いておいておくれよ。隠し攻略キャラかと期待してしまうじゃないですか……。
諭吉のもったりした話し方と、宝船の軽快な語り口、密の実直そうな口調が良かっただけに残念。



明治時代にタイムスリップ・戦隊退魔モノ(かなり語弊はありますが、フィーリングでw)・表向きは旅の一座、しかして実体は……、というキーワードが気になる&脳内補完余裕という方は手に取ってみてください。
もうちょっと面白くなりそうな設定だと思いますし、システム快適・グラフィックも綺麗だっただけに惜しいゲームでした。



文明開華 葵座異聞録
フリュー
2011-08-18

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