「三国恋戦記~オトメの兵法!~」感想

三国恋戦記~オトメの兵法!~(Win)の感想です。






図書館で友人たちと課題レポートをするため、三国志について調べていた主人公・山田花(名前変更可能)。
不思議な雰囲気に興味を引かれて分厚い本を手に取ります。
「九天九地盤-三国記-」と書かれたその本には、三国志の物語が載っていました。
読みながら、本に付いていた兵士のような駒を動かしていると、突然本が白い光を放ちはじめ……その光に目が眩み、気を失ってしまいます。
そして、目が覚めると見知らぬ森の中。
途方に暮れた花でしたが、導く者だという不思議な声に導かれ、玄徳という人物に出会います。
言われた通り孔明の使いを名乗る花。
そのまま流されるように玄徳軍にて生活するようになり……果ては孔明の弟子として、戦の策を講じるように。
そうして普通の女子高生であったはずの花は、三国時代の渦中へ巻き込まれていくのでした。



まず、ストーリーについて。
三国志の世界ですし戦争についての描写はどうなるのかなーと少し不安でしたが、多すぎでも少なすぎでもなく、ちょうど良い加減でした。
卑屈すぎず出しゃばりすぎず、戦いについてもきちんと考えて葛藤していた主人公も好感。
ボリュームは概ね満足ですが……キャラごとにシナリオの長さが違っていて、中には短いと感じるルートもありました。公瑾や文若、翼徳辺りが特に短いような。計ったわけではないので、感覚的にですが。
とはいえ、どのルートでもキャラと主人公との気持ちのすれ違いがよく書かれていて、やきもきしつつ萌えさせていただきました。こういう、過程の描写が豊富なシナリオはとても好みです。
主人公がイレギュラーだったりするのも好きなので、それも含めて非常にツボでした。

システム面については、クイックセーブ・ロードの他に、前の選択肢へ戻ることも出来るのが地味に便利。
舞台のせいで漢字の名称がたくさん出てきますが、初出で色違いの言葉はクリックすれば意味が表示される(辞典自体はシステムメニューでいつでも見られます。バックログのテキストでも有効)のでわけが分からなくなるということもありませんでした。
主人公の顔グラフィックが苦手な方への配慮なのか、表示非表示が設定出来ます。他にも演出効果のONOFF、既読テキストの色、各キャラボイスのボリュームなどなど、環境設定の充実度はすごい。
軍議に関してはよく読めば分かりますし、イージーモード(正解が分かる)もあるので全く心配ありませんでした。
あとイベントCGは全体的にどれも綺麗ですし、ズームしたりする演出も良かったです。

本編であったイベントの裏で実はこういうやり取りがあった、という場面がエンディングムービーで流れるのですが、これがとてもいい。イントロ部分がキャラによって違うのも細かいですね。
いつもは初回クリアしか見ないのですが、このゲームは毎回じっくり見てしまいます。もう一度そのキャラのルートをプレイすると、ゲーム内に追加されている点もありがたい。
クールだったり余裕を見せていた人が、実は嫉妬でやきもきしていたりしていて非常に萌えました。
テキストは……や――だったりする箇所も台詞が流れていたりすることがあるので、迂闊に飛ばすのは厳禁です。呟くような声音で本音を言っていたりして、気付いた時は思わずドキッとしてしまいました。
時間帯によって起動ボイスが違ったり、好感度確認の画面でキャラをクリックすると台詞を言ってくれたり、コンプリート率によってエクストラ入室ボイスが変わるのも細かい。
音声設定でキャラが確認の台詞を言ってくれたりするのも心憎いですね。
好きなボイスを登録しておけるところもいい。すぐ埋まっちゃいますけど!



次に惜しい点。
選択した後スキップが解除されてしまうのは少々不便。
特に軍議は連続して選択肢が出るので、いちいちスキップを押し直すのが面倒でした。
あとシーン再生、エンディングムービーでの名前が変換されていないのは残念。(追記※4/20のアップデートでシーン再生の名前変更は対応されました)
エンディングムービーはどうしようもないかと思うのですが、代名詞を使用するなりなんとか誤魔化して欲しかったな。
シーン再生も出来ればもっと細かく対応して欲しかった。ノーマルルートは項目自体ないですし、大まかすぎるような気がします。
バッドエンドも結構凝っていたので、エンディングリスト・回想は欲しかったです。
そのせいか全体的におまけ要素が少なめな印象を抱いてしまいました。
あと舞台背景から見てお分かりかと思いますが、政略結婚や妾、死亡といった要素が少なからず絡んできます。中には死んでしまうキャラもいますし(当然そのキャラルートでは生存しますが)、そういったものが全然駄目という方には手放しでおすすめはできません。
まぁ、大多数は気にならない程度だと思います。描写自体はさらっとしてますしね。


では攻略した順に少し感想。

公瑾……タイムスリップから帰って来て主人公が抱きついた時、抱きしめようとしてハッと気付き、厳しい表情で突き放すシーンが良かった。
ラストの残って欲しいけど素直に言えず、ネチネチ言うところもかわいい。他ルートでは悪役ですけど、そういうところも含めて良いキャラだったと思います。


玄徳……終盤の「お前を妻にすれば……」の「……」部分の呟きがすごくいい。
政略結婚後、お兄さん的態度だった時の余裕が徐々になくなってしまう展開はとても萌えました。
ラスト、刺客に襲われながらも「本を使うな!」という叫びが良い仕事してます。


文若……タイムスリップ帰還時、抱きしめてた姿を元譲に見られて慌てる辺りや、孟徳にもらった首飾りに嫉妬する文若とかニヤッとしましたよ、ええ。
ルート中は孟徳とのすれ違いで段々と塞ぎ込んでいく様子が痛々しく、切なかったです。他ルートでは自殺してしまったりしますし、気が気ではありませんでした。共通ノーマルエンド時ですら自殺するとかお前……。
孟徳の暗殺を阻止し、和解するところは本当にホッとしました。


翼徳……主人公に次いで泣き顔かわいすぎ。
ラストは絶対引き留めると思っていたのに、主人公のために笑って見送ろうとするところが感動しました。痛みすら愛おしいとか……そこまで思われたら幸せですね。


雲長……まさかの現代人でびっくり。そして本の真相を知って二度びっくり。他キャラとは別のベクトルで重いストーリーでした。
そのことを念頭に置いて最初からプレイすると、そこかしこに伏線が張られていたりして深い。そういえば序盤から現代語が通じていましたね。江戸時代~は分かりやすかったですが。


子龍……水浴びイベントと孔明への嫉妬イベントがおいしすぎます。年少組なのにどことなく安心感があるのはなぜでしょう。
エンディングムービー手前では死んだかと思ってヒヤヒヤしましたよ……あの演出はずるい。
ラストはとりあえず、槍をどかせ! どかすんだ!!


孟徳……へにゃっとした笑顔が好きです。けれど、追い詰めるイベントから態度が一変するのがドキドキ。
決して嘘はつかなかったと主人公が気付く場面でハッとしました。ラストの孟徳をかばって倒れる展開とかすごくツボ。あそこで死ぬバッドも好きです。


隠し……食堂のイベントで笑顔を見た時はキュンとしてしまいました。無表情キャラの笑顔はいいな!
エンディングは誰よりも早く夫婦っぽくなっていたのには驚きましたw
他のキャラは良くて婚約までなのに!


仲謀……ツンデレかと思いきや案外素直で強引でした。割と早い段階で告白してくれますね。
その後の離ればなれ展開も良かったです。ロミオとジュリエットのようだ……萌える。いちいち照れてワーワー騒ぐのが年相応でかわいかったです。
自分の失敗を素直に反省したり、真っ正面から好きだと言ってくれたり、予想外でしたが非常に萌えました。


孔明……1周目はなんだかそっけないなぁと思うこと必須ですが、一度クリアしたあとプレイすると……台詞の端々に彼の並々ならぬ愛情が隠れていることに気付き、ぐっと来ました。あとエンドロールの使い方が効果的すぎます。
ラストはぜひ亮くん呼びしたかった。慌てたり照れたりする師匠が見たくてたまりません。




もう全員クリアしたのになぜか何度もプレイしてしまう、不思議な魅力を持ったゲームでした。
なんで同じシーン何回も見ちゃうんだろう……癖になる。孟徳のラストとか何度も見ちゃうんですけど。
ボリュームは概ね満足と書きましたが、もっとこの世界観での話が見たいです。
ファンディスクが是非欲しい。公式特典の冊子だけじゃ我慢できない!
あとサブキャラにも脚光を当てて欲しい。元譲とか子敬とか士元とか晏而とか季翔とか!!
サウンドトラックと設定資料集もお頼み申す。

戦争、異世界トリップ、古代中国といったキーワードが好みの方にはぜひプレイしてみて欲しいゲームです。



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