「蒼天の彼方」感想

蒼天の彼方(Win)の感想です。





大河ロマン中華ファンタジー。
戦の影が迫る国、昊。
愛麗は幼馴染みの呂雄、樂芳たちと貧しいながらも平穏な日々を過ごしていましたが、ある日、幼い頃に助けた国の瑞獣である羽兎に再会します。
「天命を見極めることのできる者」として選ばれた愛麗。
特別な力を授かったわけでも境遇が一変するわけでもありませんが、この日から彼女はさまざまな事件や思惑に巻き込まれていきます。


主人公は宮廷御用達の職人ではありますが、貴族でも特別裕福でもないので親しみやすいです。
お金の相場についてや食べ物に関しての話は面白かったですし、貴族と庶民の感覚の違いは興味深かったです。
こういった描写をしてくれるとグッと世界に入り込むことができますね。
テキストは一人称で地の文が入るタイプですが、くせがなく、読みやすい文章でした。

おまけが豊富なのも嬉しかった。(同メーカーの前作と比べると若干少ないような気もしますが)
エンディングCGをおまけで見ると、キャラクターが台詞を言ってくれます。たぶんエンディングを迎えた後、という設定なので甘いです。
欲を言えばテキストも表示させて欲しかったですね。じっくり読みたかった。
あと本編には関係ないのですが、カードや牌ゲームはついついやってしまいます。
サウンドトラックも良い曲ばかりで満足です。明鏡止水が特に好き。

細かいシステム面は目立った不便はありません。
前作の時にセーブ・ロードボタンは常時表示して欲しい、と書きましたが、今作はクイックセーブ・ロードボタンが常時表示されており、ちょっと選択し直したい時に便利でした。
新しいシステムであるチャートマップは、分岐する場所やどこでEDに行きつくのかが分かるので、攻略の面で言えばとても便利でした。
少し苦戦したエンディングもありましたが、このチャートのおかげで大抵はすんなり見られます。
達成度が表示されるのもありがたい。コンプ心をくすぐります。

年表は色々なルートで起こる出来事がごっちゃになってたりするので、年代確認用というところでしょうか。あまり見返すことはありませんでした。

ストーリーはどのキャラも良かったです。
バッドエンドがたくさん用意されている点も嬉しい。しかも大半がデッドエンド。それだけではなく、女帝になったり反乱軍のリーダーになったりとかなり波瀾万丈です。
一部のサブキャラクターにもエンディングがあるのは実に嬉しかったですね。



次に惜しかった点。

チャートを選んで進めていく方式なので、いちいち場面が途切れてしまいます。これは物語に入り込むのを邪魔してしまう気がします。
当然スキップも止まってしまいますし、一気に進めたいときはちょっと不便でした。
強制チャートマップ画面は○○篇ごとで、あとはシステムメニューでも見られるように、となっていたら良かったな。充分快適ではあるんですが。

ストーリーに関しては、固有ルートが「○年後」となるキャラがいるのですが、チラッとでもいいのでその間の描写をして欲しいなあと思いました。
年表に載るような出来事は羽兎様の語りで終わってしまうので、「えっ、それだけ?」と物足りなく感じます。
まあ、あまりやりすぎても「早くキャラを出してくれよ!」と焦れるのは目に見えているので、これくらいで良かったのかもしれませんね。
あとその羽兎様語りシーンはスキップ可にして欲しかったです。その後、同じテキストが表示されるので余計に。



次はストーリーについてのネタばれ感想です。

最後に開く蒼天の彼方篇での愛麗の言動を見るに、それまで迎えたエンディングは、羽兎さまが見せた「あったかもしれない未来」というオチなのでしょうか。
複数攻略キャラがいる上でのこういう展開はあまり好きではない(他キャラとのエンディングは幻?踏み台?と思えてしまうため)のですが、それを除けばストーリー&雰囲気はとても好みでした。
蒼天の彼方篇はなかなか熱いものがありますし、攻略キャラ総出で戦ってくれたのにはかなり燃えました。
恋愛じゃなくてもみんな思ってくれてるし仲間だからいいかな。
樂芳が文官になってくれたのがとても嬉しかったので、このルートも好きなんです。
各キャラエンドはパラレルワールドだと思えば良いんだ……うん。
前も似たようなことで悩んだ気もしますが、結局の所そういう解釈が一番落ち着きますね


一番のキャラを選ぶなら泰斗が好きです。
もっと俺様かと思っていたんですが、いちいち子どもっぽい言動がかわいい。でも色々達観していたりして、幸せになって欲しいなあと思いました
あと朱偉と太星は成長後のグラフィックがツボ過ぎる。(公式サイトでも見られます)



中華風ファンタジーという言葉にピンと来たらぜひプレイしてみて欲しいソフトです。
歴史に巻き込まれ流されて、引き裂かれたり、共に立ち向かったり。
後半の展開は好きずきあると思いますが、燃える展開を楽しんでください。







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